2014年12月9日火曜日

Le Père Noëlのおくりもの

ここのところ2℃、3℃という気温のこの町。
まだまだ雪は見かけませんが色んな人から『今は大丈夫だけど、この先とーーーーっても寒くなるわよ!』と言われるので、今のうちから冬支度をしなくては、と思う日々です。
それでもNoëlのわくわく感につられて、お休みの日にはいそいそと電車の時刻を調べながら口元が自然とほころぶ休日を過ごしています。

さてさて。
そんな寒い寒いフランスの12月のある日、1件のメッセージが入っていました。
大家さんから『Bredeleを一緒に作りませんか』という、とーっても嬉しいお誘いです。
まだ会って間もない頃にフランスで何がしたい?と聞かれ、フランスの家庭のお菓子に興味があった私はジャム作りをしてみたい…と言っていました。
そのことをどこかで気にかけてくださっていて今回のお菓子作りに誘っていただいたのかな、と思い言葉は分からないけれど大きな大きな愛情に感謝の気持ちでいっぱいです。

このBredeleというのは、ここアルザス地方のクリスマスのための焼菓子で今の時期にはパティスリーやMarché de Noël、スーパーマーケットなど色んなところでお目にかかります。
そしてこの時期、アルザスの家庭ではママンが家族のためにつくるのだそうです。

今回は2回にわたって行われたBredele作り。

全部で6種類くらいを作りましたが、Bredeleの種類はとーってもたくさんあるようです。
そしてここは自給率の高いフランス!小麦粉もバターも卵も美味しくて安いので家庭でも気軽につくれるのは本当に素晴らしいとこっそり感心してしまいました。

厳選してこだわり抜いた頑固でストイックなものは、美味しいのだろうけどなんだかその緊張感まで味に染み渡っているようでどこかほっとしない。
でもママンが家族のためにつくるお菓子は、いつもさっくりほっこりして自然と笑顔になってママンを思い出すのです。Noëlの優しい時間を家族で過ごし美味しいBredeleを食べると、ストレスでぎゅうぎゅうに固まった身体が自然とほぐれるようなそんな魔法のお菓子なのかもしれません。
そんな世界でただひとつの魔法のお菓子を一緒に作り、パクッと味見しながらいつまでも思い出しては嬉しくなる時間を頂きました。

Merci beaucoup ! Martine & Daniel.






2014年12月4日木曜日

Nöel

10月の下旬にサマータイムも終わり、慣れない時計の時刻に翻弄されながらバタバタと過ごしているとすっかり陽も短くなり夕方には真っ暗なここMertzwillerです。
ヨーロッパの冬は暗く厳しいと聞いていた通り、あの夏の強い日差しはどこへ行ってしまったのかという程のどんより曇り空がいつまでも続いています。
朝方この世界一面を覆う濃霧の中に、もう何年も前に観たロシアのアニメーション作家ユーリ・ノルシュテイン監督の“霧の中のハリネズミ”を思い出しました。
あぁ、あれは本当にこんな霧の中にあるのだなとなんだか感慨深い思いで『おおおぉーい、ハリネズミくーーーーん』と心の中で呼びかけてしまいます。

そうこうしていると、あっという間に賑やかなNöelの足音がやってきました。
アルザス最大の町Strasbourgはクリスマスツリー発祥の地だそうで、大きな大きなツリーもこの時期飾られています。
クリスマスマーケットではヴァンショー片手に皆どこかほくほくと楽しそうで、食べ物はサンドイッチやタルトフランベ、シュークルートといったおなじみのものばかりでも冷たい空気の中でもくもくと立ち上がる湯気を見ると嬉しくなってきます。
もちろんNöelのためのアルザス特産のお菓子も多々あります。
どちらかと言うと、ごくごく素朴なものやアルコールがきいたドライフルーツたっぷりの大人のための焼き菓子が多いように思います。
クリスマスマーケットの中で、歩けど歩けどエッチラオッチラおしくらまんじゅうされながら進まない足取りに、『はて、なんだか前にもこんなことあったような…』と思いをはせてみると思い出しました。
それはたーくさんの人の波とぱちぱち弾けるような声の中、景色は違えど日本の年の瀬と同じあのそわそわ、わくわくした空気です。あのせわしくもどこか懐かしい賑やかさは、色んなことがあった1年をもうすぐ終え新しい良き年を迎えるぞという心持ちの表れなのかもしれません。
さーて、今年もあと1ヶ月のカウントダウンを切りました。キラキラしたNöelの空気をいっぱい吸い込んでもうちょっとだけ楽しい時間を満喫したいと思います。







2014年11月1日土曜日

夏は終われど楽しむのがフランス

美しく短いヨーロッパの夏も終わり、ここアルザスは厚い雲に覆われています。
日本のような秋晴れは残念ながら期待できませんが、それでも時折気が向いたように差し込む陽だまりにほっとします。
さて、先日は小麦製粉会社の見学に参加させていただきました。
早朝に出発しアルザスから少し離れロレーヌ地方の工場まで連れて行っていただきました。
まずはプレゼンテーションが行われ、ビスキュイの生地をその場で焼いて頂いたりマフィンや甘いお菓子の試食。
その後、大量の商品が保管されている倉庫等を見学。
これからのクリスマスシーズンに向けて、シュトーレンに使われる粉などもありました。
世界各国たくさんの国へ出荷されている大きな会社なので、とにかく広く工場も幾つか見させていただきました。
私の聞き間違えでなければ、この会社はフランス・ドイツ両国の方の共同出資で設立された会社ということで、両国間で戦争などもあったため社名の綴りを変更する必要があったり...というような事情もあったそうです。

見学はアルザスのパン屋さん数件が集まり10名程度で行かせていただいたのですが、フォークリフトに乗せてもらったり、皆で記念撮影したり、帰りのワゴンではゴトゴト揺れる車内で皆揃って疲れてぐっすり寝ていたり...と一緒に見学していたフランス人の皆さんのわくわく楽しそうな様子も見ていてとても面白かったです。

人生楽しまなくちゃね、とパンとは少しズレますがそんなこともこっそり見学させて頂いたりする毎日であります。











2014年10月12日日曜日

近頃

今日はスーパーで山積みにされていた袋詰めのシュトレンを買いました。日本でもクリスマスが終わると鏡餅やしめ縄がスーパーに並ぶのと同じ感じなのかなと思い面白かったです。10月に入って働いているパン屋でもクリスマスのお菓子などを作ったりもしていて、少しずつもうじきやってくるアドベント、降誕祭にむけて準備をしているんだろうなと、フランスに来て初めてやってくる冬を間近にそんなことを感じています。





2014年9月28日日曜日

歩け歩けグルモンド

9月の始めからバカンスでした。

休みの初日はアルザスの田舎のオベルネという小さな村で行われた、マルシェドグルマンという催しに参加してきました。村のぶどう畑や田舎道や山道を歩きながら、所々にある休憩場所に寄り、そこでワインを飲んで料理を頂くというものです。

最初にまず一杯、それから少し歩いて前菜、それからだいぶ歩いてメイン、少し歩いてチーズを食べ、デザート、最後はカフェと、たくさん歩いてたらふく飲んで食べてきました。

赤い屋根の家々とその中にすっくと建つ教会の、心落ち着く景色のオベルネの村を見下ろし、ぶどう畑の中を歩きこれからワインになるであろうぶどうを摘んで食べてみたり、そのへんになっているクエッチやミラベルをもいで食べたり、わいわいしながら皆で歩けたのは最高に楽しいひとときでした。